お客様対応実績3万件超のライターが事例で解説。顧客視点の広告文章を書くコツ4つ

広告の文章、つまり購入や来店などの「行動を促す」ための文章には、顧客視点がなにより重要。
でもそこをすっ飛ばしてテクニックに走っている文章やキャッチコピーは少なくありません。

そこで今回は、コールセンターなどのカスタマーサービス業に6年従事し、3万件超の顧客対応をしてきたコピーライターが、お客様視点で文章を書くコツを4つお伝えします。

スペックを並べたてない

自然食品宅配サービスのチラシ


 

自然食品の宅配サービスのチラシです。
よくある“キャッチコピーっぽいもの”の代表格といえるでしょう。
「!」をつけて軽快さを出しているけれど、伝えていることは取扱説明書と同じ。
「1800万画素のデジタルカメラです!」と言っているようなものです。

もし自分でこのようなコピーをつくってしまったときは、「だから、お客様にどんないいことがあるの?」とツッコミを入れてみましょう。

全商品化学調味料不使用
 

「だから、お客様にどんないいことがあるの?」

  • 子どもの正常な味覚形成に役立つ
  • いつものレシピでも料理がおいしくなる
  •  etc

 

オリジナル商品が830点
 
「だから、お客様にどんないいことがあるの?」

  • いつもスーパーで買っているものがすべてそろう
  • これからは自然食品店をハシゴする必要がない
  • etc


    ツッコミから生まれた言葉をキャッチ―にすると、ちゃんと中身のあるコピーができあがります。

    もしかしたらこのコピーをつくった人は、「数字を入れると効果的」というテクニックを取り入れたのかもしれませんが、数字は事実を裏づけて具体性や信ぴょう性を増す手段として使用します。
    表面的な手法に惑わされず、いつも顧客目線で!

    あおらない、脅さない

    不動産屋のチラシ

    不動産のチラシです。

    以前はこうした不安をあおったり脅したりする広告がメジャーだったようですが、今では時代遅れ。
    普通に考えて、「うちの商品を買わないと苦労しますよ」なんて言われて、気持ちよく買い物ができるわけがありません。
    地縛霊やら水子やらと脅して壺を売りつける商法と同じですよね。

    しかもこの広告は、遠まわしに賃貸暮らしを批判しています。
    自分の生活スタイルを否定されて、うれしくなるお客様がいるのでしょうか。
    「家を買うとどんないいことがあるか」がイメージできる文章のほうが、だんぜんお客様に伝わります。

    都合を押しつけない

    迷い犬を呼びかけるチラシ
    迷い犬の情報提供を呼びかけるチラシです。

    なんというか……、人にものを頼む態度ではないですよね。
    まず、「犬、探しています!」の見出し。
    見ず知らずの人から、そんな宣言をされてもリアクションに困ります。

    極めつけは、「絶対追いかけずに下記の電話番号までお願いします」。
    「絶対しないで!」なんていきなり言われて、気分が良い人なんていません。

    日本語として正しくても、相手の気持ちを無視した文章は伝わらない。
    そう感じていただけたのではないでしょうか。

    これは極端な例ですが、自社の都合だけで書かれた広告は意外とあるものです。
    気をつけましょう!

    なんでもお客様のせいにしない

    「フリーメールは届かないからやめろって書いているのに、フリーメールで申し込んでくるバカが何人もいる」という趣旨のことを何度もつぶやいているコンサルタントがいました。

    気になったのでその方の申し込みフォームを見たのですが、コンサルタント側にも非があるなと思いました。

    なぜなら、フリーメール不可という注意書きが全然目立っていなかったら。
    赤字にするとかメールアドレス入力欄の上に大きな字で書くとか、なんらかの対応ができるはずです。

    私が3万件以上の顧客対応を経て身に染みてわかったことは「1人がわからないことは100人がわからない」。

    コールセンターで働いていたとき、毎日のように「ATMに○○って表示されたんですけれど、どうしたらいいですか?」と問い合わせがあり、毎回説明していました。

    そのほかにも、申込書の不備のある箇所がいつも同じだったりと、お客様が疑問に思う箇所はだいたい共通しているんです。

    だからひとりのお客様が「わかりにくい」と感じたことは、ほかの100人のお客様にも伝わらない可能性が高い。

    もしお客様から質問があったり指摘を受けたりした箇所があれば、修正を検討することをおすすめします。

    ただし、明らかにお客様側の理解不足が原因の場合もあるので、すべて言いなりになる必要はありません。
    申込書の「旧姓」の欄を「性別」と勘違いして「男」と書くお客様がたくさんいらっしゃいましたが、これは会社側の責任ではないでしょう。

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