仕事柄、あらゆる文章術の本を読んできました。
その中で私がいちばんおすすめしているのが、履歴書や職務経歴書の指南書です。
特に、売り上げや集客につながる文章を書きたい人にはぜひ手に取ってほしいです。

※プロモーションを含みます

動画版もあります。

なぜ、履歴書・職務経歴書の指南書が役立つ?

一見、集客や売上につながる文章と履歴書・職務経歴書の文章はまったくの無関係です。

でも実は、「この人を面接に呼びたい」と企業に思ってもらえる文章と、お客様に「この商品ほしい」と思ってもらえる文章は、根本がまったく同じ。
共通点は、「自分が相手にどう役立つか」という目線で書くところです。

内容がスカスカな履歴書や、自分語りが延々と続く職務経歴書では、書類類選考で落とされ、面接の機会すら得られません。

これはウェブ集客と同じで、商品を買うメリットが感じられない販売ページはスルーされ、売り上げや問い合わせにつながりにくい。

私はコピーライターとしていろいろな方の文章を拝見することが多いのですが、「お客様にどう役立つか」という視点が欠けている文章は少なくないと感じています。

履歴書・職務経歴書の指南書には、志望企業に合わせて自分のキャリアを文章で伝える方法が具体的に紹介されていますが、これはまさに、「お客様にどう役立つか」「どうすればお客様に興味を持ってもらえるか」と考えるのと同じ発想です。

なお、私が愛用していたのはこちらの書籍です。
『カリスマエージェント直伝! 履歴書・職務経歴書の書き方 』
2008年発行と少し古い本ですが、著者の細井智彦様は新刊も出されているようなので、ぜひチェックしてみてください。

不利な状況を文章力で打破

私が未経験からコピーライターに転職したのは33歳のときです。

当時(2011年)は転職のハードルが今より高く、30歳を過ぎての転職は不利、ましてや未経験なんて無理、という風潮がありました。

それでも内定を獲れたのは、何十回も履歴書と職務経歴書を書き直しているうちに、文章力が上がったのが一因だと思っています。

以前はコールセンターで働いていたのですが、仕事が嫌いでいつも転職先を探していたり、いい会社に入ったと思ったら半年後に消滅したりと、仕事運に恵まれていませんでした。
1年で2回、会社都合で失職したこともあります。

年がら年中転職活動をしている状態で応募書類も何度も書き直していたので、「どうすれば相手に興味を持ってもらえるか」という視点で文章を書くスキルが身についたのだと思います。

参考までに、33歳の私が、コピーライターに採用された時の自己PRの一部を紹介します。

コールセンターとクラウドソーシングでのちょっとしたライティング経験しかないという不利な状況でしたが、なんとか面接にこぎつけたときの文章です。

7年以上の経験があるコールセンター業務とライティング業務は全く違う職種ですが、相手の望むことを察知して分かりやすく伝える、という点は共通して活かすことができると思います。例えば「プリンターの調子が悪くて印刷できない」という問い合わせに対しても、応急処置、根本的な修理、度重なる故障への苦情など、様々な要求が考えられます。それを考えずに対応していては、いくら言葉遣いや話し方が丁寧でもカスタマーサービスとしては三流です。以前キャッシング比較サイトのコラムを執筆しましたが、コラムの趣旨や方向性を事前に確認し、的外れな内容にならないことに重点を置いていました。表現や文法には勿論気を配りましたが、興味を持って読んで頂けるように一般的な用語解説から、消費者金融に勤務した経験があるからこそ知っている話まで、幅広く執筆致しました。

もし「電話応対が丁寧です」などとコールセンター業務そのものをアピールしていたら、書類ではじかれていたと思います。

私はこの会社に採用されたことでコピーライターになれて人生が変わりました。

文章力で人生が好転することもあるので、ぜひ文章力アップのきっかけとして、履歴書・職務経歴書の本を参考にしてみてください。