サービス紹介記事の書き方を、実例を基に解説していきます。
ご協力いただいたのは、税理士の稲垣宏隆様。
2019年4月開講の新講座「お金の不安がスーッと消える!お金の基礎学力養成講座」の商品紹介文(フェイスブックなどに載せる短いメッセージ)を作成しました。
もう、お金の不安に振り回されることはありません。
お金と正しくつき合う方法を学ぶ「チャンス」がここにあるからです。
この講座では、「お金に対する漠然とした不安」を「具体的な課題」にまで落とし込んで「数値化、言語化」し、私や仲間と一緒に解決策を考えていきます。
プライバシーにも配慮し、個別セッションの時間を設けているので、家族構成や収入に応じた具体的なアドバイスが可能です。
講座終了後には自力でお金を管理するスキルが身につき、「好きなこと」「やりたいこと」に気持ちよくお金を使えるようになります。
私は「自分を認めて自由になる生き方をシェアして、笑顔の仲間を増やしていく」をミッションとして活動している税理士です。
この講座は、まさにこのミッションを実現するためのものです。
3年間で延べ2,000人以上のお金の悩みを聴き続けてきた経験を活かし、お金に対して「自立」できるようにサポートいたします。
フェイスブックはこちら。
この400字程度の文章をどう書いたのかを、6つのステップに分けて紹介します。
ステップ1 ベネフィットを書き出す
ベネフィットとは、「商品・サービスを購入したお客様に起きる良い変化」のこと。
たとえば、世界最軽量ノート型パソコンのベネフィットは「持ち運びが楽になる」です。
重さ何グラムや薄さ何センチなどは、ベネフィットではなくスペックです。
今回の場合、「お金を適切に管理できるようになり、お金に対する漠然とした不安がなくなり、毎日を楽しく過ごせるようになる」がベネフィットです。
なお、この時点で綺麗な言葉でまとめる必要はありません。
内容がわかればOKです。
個人的には、手書きがおすすめです。
ノートでは小さいので、私はいつも100円ショップで購入したスケッチブックを愛用しています。
ステップ2 お客様の「悩み」と「望み」を書き出す
お客様が商品・サービスを購入する動機はただ2つ。
マイナスをゼロ以上に引き上げる(悩みを解決する)
プラスをさらにプラスにする(望みを叶える)
悩み・望みは複数あるケースも多いです。
まずは思いつくままに書きましょう。
今回の場合は、以下のような悩み・望みが出てきました。
- 将来、お金に困るのが不安
- お金について勉強したいけれど、何から手をつけていいのかわからず何年も経っている
- 起業したい(している)けれど、経理のことがさっぱりわからない
ステップ3 買う理由を書き出す
いくら「うちの商品はいいですよ! 品質に自信があります」と声高に叫んでも、買ってくれる人はいません。
「お客様にとって、なぜいいのか」をしっかり伝えることが大切です。
とはいえ、「安いから」「おいしいから」などのひとことで済ませるのは不十分。
一歩も二歩も踏み込み、ときには具体的な事例を交えながら伝えるのがポイントです。
今回の場合は、次のようになりました。
- のべ2000人のお金の相談に乗ってきたから、何が問題かをすぐに見抜くことができる。
だから「なんとなく不安な感じ」を「具体的な課題」に言語化し、解決策を一緒に考えられるから - 一度身につければ、一生ものの知識が身につく。自分でお金の使い方がコントロールできるようになり、無駄使いがなくなるから
- 家計も仕事の経理も、お金の流れを把握するという基本は同じ。基礎的な考えを身につければ、プライベートでも起業してからでも役に立つから
- 実際に手を動かしていく講座だから、頭に定着しやすい
ステップ4 「買えない・買わない理由」を先回りして解決する
こんなシーンを想像してみてください。
通りがかりに素敵なコートを見つけたけれど、今着ているコートはまだまだ使えます。
ほしいけど、買い替えるのはもったいないなあ……。しかも高いし
なんて思っているときに、店員さんにこう言われたらどうでしょうか。
古いコートを下取りに出していただければ、1割引のクーポンを差し上げます。回収したコートはリサイクルします。
高い、もったいないという「買わない・買えない理由」が瞬時に解決しました。
その場でコートを脱いで下取りに出し、新しいコートに身を包んで帰路につくことでしょう。
リアルタイムでのやりとりができない文章では、「買えない・買わない理由」を先回りして解決しておくことが非常に大切です。
お客様が「ほしいけど……」の後に続ける言葉は何かを考え、答えを明示しておきましょう。
今回のケースは、以下のようになりました。
- 「ほしいけど、受講料が高い」
お金の知識があれば、生涯での収支が百万円単位でプラスになることがあります。
逆に、知識がないと百万円単位のマイナスになるかもしれません。
長い目で見れば受講料は回収でき、さらにプラスになる可能性が高いです。必要な期間は、人生100年時代のうち2ヶ月だけです。
- 「ほしいけれど、本当に身につくの? プライバシーは大丈夫?」
合同の講義とは別に個別相談の時間をもうけています。家族構成や事業内容に合わせたアドバイスをすることができます。
- 「ほしいけど、講師はどんな人なの?」
のべ2000人のお金の悩みを解消してきた税理士が直接指導します
ステップ5 不要な要素を「捨てる」
必要な要素をすべて書き出したら、どの部分を商品紹介文に載せるかを決めます。
逆に言えば、不要な要素を捨てるということ。
実はこの「捨てる」が文章作成でいちばんむずかしいところです。
新人ライターがやりがちな失敗の第一位(当社調べ)は、「情報を全部詰め込もうとして、結局なにを伝えたいのかわからない文章になる」こと。
集めた要素は次の2つの基準に当てはめて取捨選択をしてきます。
- 読者は誰か
- 文章の目的は何か
たとえば、リピーター向けの商品紹介文であれば、詳しい説明やサービスを立ち上げたきっかけは不要だから捨てます。
その代り、繰り返し利用するとどんな良いことが起きるかの説明はバッチリ載せましょう。
「これはぜひ知ってほしいから」「面白いエピソードだから」といった、書き手の主観は不要です。
「誰に向けた、何のための文章か」だけを考えて情報の取捨選択をしていきます。
今回の場合は、「興味を引き、リンクをクリックしてもらう」ことが目的。
しかも文章量が300~400字程度と限られているため、かなりの要素を捨てなければなりませんでした。
だから「一生涯で百万単位で収支がプラスになる可能性がある」「家計簿にも自営業の経理にも応用できる」「2つコースがあり、セットでも単体でも受講できる」などを捨て、「お金の基礎知識を経験豊富な税理士から学べ、お金の不安や悩みから解消される」というコアな部分にフォーカスしました。
ステップ6 文章を組み立てる
ここまできたら、あとは文章をつなげるだけです。
どんな順番で要素を並べるかは自由ですし、「このテンプレートを使えば120%絶対効果が出る!」というものもありません(あったら教えてください)。
とはいえ「ご自由にどうぞ」ではあまりに無責任なので、使い勝手の良い型をひとつ紹介します。
- ベネフィットの提示その根拠
- 商品・サービスの説明
- ベネフィットを別の言葉や別の角度から強調
- 商品・サービスを別の言葉や別の角度から強調
- 買わない・買えない理由の解消
この型を使い、こんな文章を作成しました。
もう、お金の不安に振り回されることはありません。(ベネフィットの提示)
お金と正しくつき合う方法を学ぶチャンスが、ここにあるからです。(その根拠)
本講座では、「お金に対する漠然とした不安」を「具体的な課題」にまで落とし込んで数値化・言語化し、一緒に解決策を考えていきます。(商品・サービスの説明)
講座終了後には自力でお金を管理するスキルが身につき、好きなことややりたいことに気持ちよくお金を使えるようになります。(ベネフィットを別の言葉や別の角度から強調)
私は「自由な生き方を応援する」をミッションとして活動している税理士ですが、本講座はまさにこれを実現するためのもの。(商品・サービスを別の言葉や別の角度から強調)
2000人のお金の悩みを解消してきた経験を活かし、家族構成や収入に応じた具体的なアドバイスをしていきます。(買わない・買えない理由の解消)
この文章にお客様がご自身の言葉を加えてアレンジしてくださり、実際にフェイスブック等で活用していただいています。
もう、お金の不安に振り回されることはありません。(ベネフィットの提示)
お金と正しくつき合う方法を学ぶ「チャンス」がここにあるからです。(その根拠)
この講座では、「お金に対する漠然とした不安」を「具体的な課題」にまで落とし込んで「数値化、言語化」し、私や仲間と一緒に解決策を考えていきます。(商品・サービスの説明)
プライバシーにも配慮し、個別セッションの時間を設けているので、家族構成や収入に応じた具体的なアドバイスが可能です。(買わない・買えない理由の解消)
講座終了後には自力でお金を管理するスキルが身につき、「好きなこと」「やりたいこと」に気持ちよくお金を使えるようになります。(ベネフィットを別の言葉や別の角度から強調)
私は「自分を認めて自由になる生き方をシェアして、笑顔の仲間を増やしていく」をミッションとして活動している税理士です。この講座は、まさにこのミッションを実現するためのものです。(商品・サービスを別の言葉や別の角度から強調)
3年間で延べ2,000人以上のお金の悩みを聴き続けてきた経験を活かし、お金に対して「自立」できるようにサポートいたします。(買わない・買えない理由の解消)(ベネフィットを別の言葉や別の角度から強調)
最初に紹介した型から離れても充分理解でき、サービスの価値が伝わります。
まとめ
テンプレートや型があれば、誰でもそれなりの文章が書けます。
でも、見てくれが良くても内容が的外れでは意味がありません。
文章作成はオマケのようなもので、何より大切なのはそれ以前の情報収集と取捨選択です。
パソコンに向かう前に、「サービスを使うとお客様にどんな良いことがあるのか」「お客様の悩みや望みは何か」「なぜこのサービスはお客様の要望を満たせるのか」などを、書き出してみましょう。
文章作成は、準備が9割です!