集客に直結!ホームページの「よくある質問」のつくり方
かつてコールセンターで3万件超の顧客対応を行い常にお客様からの質問に答えていた元オペレーターで現ウェブ集客コピーライターの私が、「よくある質問」のつくり方をご紹介します。
目次
「不明点は問い合わせてくれればいい」は絶っっ対にNG!
たまに「不明点は電話やメールで聞いてもらえればいいから、ホームページにそんなに詳しく書かなくてもいい」と考えている方がいますが、ウェブ集客をしたいならその考えは今すぐ捨てましょう!
考えてみてください。
今は、黙っていてもすぐにインターネットで情報が手に入る時代。
待つことや人と話すことがどんどん苦手になっています。
新卒社員が、電話応対が苦痛で退職してしまう事例もあるくらいです。
この時代に、メールを出して返事を待ったり、翌営業日まで待って電話で知らない人に聞く人は多くないのではないでしょうか。
大半の人は、詳しく情報を載せている競合のホームページへ流れるはずです。
安室奈美恵さんのファイナルツアーのチケットくらい人気があれば、極端な話、会場名や開始時間などの情報がなくても一瞬で完売するでしょう。
しかし無名の企業や個人事業主がホームページから集客しようと思ったら、顧客が望む情報はすべて載せておくのが基本。
問い合わせはゼロで申し込みがどんどん入る状態を目指して、ホームページをつくっていきます。
その際に、非常に有益なのが「よくある質問」なのです。
「よくある質問」のつくり方
「よくある質問」には3つの目的があります。
- 不安解消
- 注意喚起
- さりげないアピール
ひとつずつ解説していきます。
「よくある質問」の種類① 不安解消
顧客対応を3万件以上行って気づいたのは、お客様は、「お金」「時間」「メンタル」のダメージを嫌うこと。
かつて消費者金融のコールセンターで働いていたのですが、こんな質問をしょっちゅう受けていました。
- ○万円借りたら利息はいくらですか?
- 審査にどのくらい時間がかかるのですか?
- 自宅や会社に在籍確認の電話をするとき、申し込みがばれないですか?
→(心の声)払いきれないくらい借りたら、お金が足りなくなって困る。
→(心の声)長時間審査を受けて結局借りられなかったら、時間が無駄になる。
→(心の声)会社に借金がばれたら、恥ずかしくて精神的に参る。
不安を先回りして解消できる「よくある質問」があれば、集客につながります。
具体的なつくり方は、以下を参考にしてみてください。
- お客様から実際によく聞かれることを集める
- お客様に聞いてみる
- 家族や友人の意見を聞く
- 同業のホームページを参考にする
会社組織であれば現場の社員にヒアリングし、ひとり社長や個人事業主であれば直接聞かれたことを思い出してみてください。
「初めてご利用するとき、どんなことが不安でしたか?」と直接ヒアリングしてみます。意外な答えが返ってくるかもしれません。
BtoCビジネスの場合におすすめです。一般消費者として、お客様に近い目線で指摘してくれるでしょう。
たとえば、「ネイルサロン よくある質問」「法律事務所 よくある質問」「リフォーム よくある質問」などで検索すると多数ヒットします。上位表示されるホームページは内容が充実しているので、「よくある質問」以外のページもぜひ参考にしてください。
「よくある質問」の種類② 注意事項の強調・伝達
コールセンターで働いてしみじみ思ったのは、「お客様はぜんぜん読んでいないし聞いていない。しかも、自分に都合よく解釈する!」ということ。
でもお客様のせいではなく、ホームページの作り手と読み手に情報量の差があるのは当たり前。
ホームページをつくる側は、考えたり書いたりしているうちに中身がほとんど頭の中に入ってきますが、読む側(お客様)は隅から隅まで読み込まないのが普通です。
本文に書いた情報は見落とされるものだと割り切り、「よくある質問」でしっかり伝えるようにします。
特におすすめなのは、してほしくないことや、来てほしくないお客様について書くこと。
大企業ならともかく、中小企業や個人事業で“変なお客さん”がひとりでもいたら、業務が滞って売上にも悪影響が出るからです。
「よくある質問」にNG行為を明記しておけば、クレームをつけられても「ここに書いてあります」と毅然と対応することができます。
A:当店は「大人のための上質空間」をコンセプトとしているため、16歳以下の方の入場をお断りしております。お子様が成長されましたらぜひご一緒にお越しくださいませ。
A:お受けしておりますが、ほかの受講者もいらっしゃるためおひとりにつき5分程度とさせていただいております。じっくり相談されたい場合は、個別コンサルティング(1時間15,000円)をご利用ください。事前にご予約いただければ、セミナーの後にお時間をおとりいたします。
あとは、話の流れで伝えきれなかったことも、「よくある質問」に載せましょう。
たとえば私の場合、以下の内容を載せています。
A:歯科系のライティングの経験は150件以上ありますが医療系専門のライターではないので、医療広告ガイドラインに100%沿った文章は書けません。
もちろんガイドラインを確認しつつ執筆しますが、もし抵触する内容があった場合の責任は負いかねることを事前にご了承いただければと思います。
本文中では医療広告ガイドラインについて書くところがなかったのですが、医院様からのお問い合わせもたまにあるので載せることにしました。
「よくある質問」の種類③ さりげないアピール
「よくある質問」はチェックする人が多いので、ここは絶好のアピールの場でもあります。
A:コンサルティング終了後も、1ヶ月間はメールや電話で質問に答えます。追加のコンサルティングもこの期間は通常の半額で行いますので、さらに理解を深めたいときはご相談ください。
A:生徒さんの約7割が未経験から始めています。がんばってレッスンに通い、1年後に舞台に立った方もいらっしゃいます。まずは未経験者向けの入門クラスの体験にぜひいらしてください。
アピールとはいえ、あくまで「お客様が知りたいこと」を書きます。
自慢や売り込み色の強い内容は避けましょう。
A:東京大学です。子どもの頃から神童と呼ばれ、近所でも評判でした。ところが、中学受験に失敗。失意のどん底から…………
お客様の立場で考えることが何より大切
色々とテクニックを紹介しましたが、いちばん重要なのはお客様の目線で考えることです。
「お客様は、このホームページを見てどんなことを疑問に思うだろう?」
「わかりにくい表現や、専門用語はないだろうか」
そんな目線で自社ホームページをよく観察してみてください。
自力ではむずかしいときは、顧客対応実績3万件超のウェブ集客コピーライターにご相談ください。お客様が疑問に思いそうなポイントを、職人的な勘で見つけ出すことができます。
文章の相談をするしつこい営業はしません