さかなクンの母を見習い、子どもの「好きなこと」にとことんつき合ってみたけれど……。

よく子育てハウツーに、こんなことが書いてありますよね。

子どもが興味・関心を持ったことにはとことんつき合いましょう。子どもの能力がぐんぐん伸びていきます。

良い例として挙げられるのが、さかなクンのお母さんの教育方針。
一日中、水族館のタコの水槽の前で一緒に観察したり、学校の先生に「もっと勉強を」と忠告されても聞き入れず、魚とイラストにどっぷりハマさせてあげたり。

影響され、私も息子(4)に好きなことを満足いくまでやらせようと決意。
「これで息子の脳ミソも刺激されるわ!」ともくろんでいましたが、現実は厳しかったです。

図鑑の朗読は続くよ、どこまでも

ジャクソンカメレオン
パンサーカメレオン
エボシカメレオン
グリーンバシリスク
チャチアマガエル
シュレーゲルアオガエル
ネッタイキノボリサンショウウオ
ホライモリ
サキシマハブ
アゼミオプス
ライノセラスアダー
ボアコンストリクター
ハネペンモールバイパー
ムンクス・デビルレイ
ニギス
メガマウスザメ
ネッタイミノカサゴ
バラフエダイ
スパインチーク・アネモネフィッシュ
カンムリブダイ
オオカズナギ
ビンナガ
アジアン・ボニータン




延々と図鑑を朗読させられる。
カタカナだから読みにくく、微妙にストレスが蓄積される。
にょろっとしたヘビやぬめぬめしたカエルやぎょろっとしたサカナの写真を何十分も見続けていると、ボディーブローのように少しずつHPもMPも減っていく。

だんだんどうでも良くなってきて、機械的にカタカナを読み上げているだけの状態に。
そんなところに「底生の小動物って何?」「プランクトンって何?」などの質問をぶっこんでくる息子。
かーちゃんも知らん。
「m(メートル)とcm(センチメートル)はどう違うの?」とか、4歳児にどう説明すればいいのかわからんし。

もうね、退屈で退屈であくびが止まらない。
涙があふれて鼻水もずびずび。しょっちゅう鼻をかんでいます。
あくびのし過ぎで鼻水が出るって初めて知ったわ。
子どもを産む前なら、あくびが止まらない状況からすぐに逃げだせましたからね。

こんな母を見かねて、息子が「ママ、疲れた?」。
4歳児に気をつかわせる39歳ってどうよ。
「そんなことないよ。ママも楽しいよ。一緒に読もうね~」というのが模範解答でしょうが、私は「疲れた」と即答。
あまつさえ、「違うことやろう」と提案する始末。
ゲンナリしすぎて、図鑑に付属しているDVDにおまかせしたこともあります。

ママは心のどこかで「子育てはラク」と考えている

結論。
子どもの好きなことや興味につき合うのが大切なのはわかった。
でも、言うは易く行うは難し。やってみるとキツかった。

考えてみれば、凡人の私がさかなクンみたいな一流の人間の育て方を真似できると考えるのがおこがましいんだよな。
なぜか子育てになると、みんなが凄い人のメソッドを取り入れて失敗し、凹んでしまう。
たとえば雑誌に出てくる「フルタイム勤務なのに毎日子ども3人分のお弁当づくりを欠かさないワーママの時間割」とか「オリンピック金メダリストを育てた家庭の食生活と教育方針」とか。

もしこれが「塾に通わず東大に現役合格した女子大生の勉強方法」だったら、大抵の人は最初から取り入れる気にもならないでしょうし、真似してみて結果がでなくても「そもそもアタマのデキが違うから」と納得します。

多くのママは「子育ての大変さを周囲がわかってくれない」と悲痛な叫びを上げています。
でもほとんどのママは、出産前まで育児がこんなに重労働だと知らなかったはず。
過去を振り返って「あのとき、子育て中の人にもっと優しくしてあげればよかった」と後悔する声もしょっちゅう聞きます(私もそうです)。
つまり、「子育てはそんなに大変じゃない」という価値観で過ごした年数のほうがはるかに長い。心の奥底には「子育てはラク」という気持ちが眠っています。
だからデキる先輩ママの体験談を聞くと「私にもできそう」と勘違いしてしまう。
本来ならごく一握りの優秀な人だけができることなのに、です。

だから、良い意味で開き直っちゃいましょう。「んなもん、できるか!」と。
無理して他人の子育てハウツーを取り入れる必要はないと思います。
ただ、息子の生き物ブームは大切にしたいので、冬休みは動物園と水族館めぐり!
これだったら私も一緒に楽しめます。