“過労死推進社会”で女性が輝けるワケないだろ

働き方改革の一環として、罰則付きの残業上限規制の制度案について労使合意が成立したそうです。

今回の労使合意では、「月45時間、年360時間」を原則的条件とした上で、
繁忙期の上限を
① 年720時間(月平均60時間)以内
② 単月100時間を基準
③ 2~6カ月の月平均80時間以内
④ 月45時間を超えられるのは年6ヶ月以内
とした。これらを罰則付きで法制化し、導入から5年後に見直すことも盛り込んだ。
2017年3月14日の産経新聞より

過労死ラインは「単月100時間超または2~6ヵ月の月平均80時間超」だそう。
あの……、過労死ラインに触れていませんか?
これで「働き方改革」?
繁忙期なら死んでもいいってこと?
安倍総理は「歴史的な大改革」と評価しているそうな……。
安倍さん、あなたが働きすぎで頭の中オカシクなった?

「月○時間」と言われてもピンと来ないので、1日何時間まで残業できるのかを見てみましょう。
9時~18時、週休二日制(月20日勤務)で働く会社員の場合です。

① 年720時間(月平均60時間)以内
→1日残業3時間まで残業OK。9時~21時までの12時間会社ステイが可能

⑤ 単月100時間を基準
→1日5時間まで残業OK。9時~23時までの14時間会社ステイが可能

⑥ 2~6カ月の月平均80時間以内
→1日4時間まで残業OK。9時~22時までの13時間会社ステイが可能

⑦ 月45時間を超えられるのは年6ヶ月以内
→1日2時間ちょいまで残業OK。9時~20時までの11時間会社ステイが可能

これに通勤時間も加わるんだから、仕事以外の時間はほぼゼロです。
たとえば通勤に1時間かかるとしたら、「単月100時間」残業した場合の1日はこうなります。

7時起床:寝たのが深夜のため、ギリギリまで寝る毎日。スヌーズ機能フル活用で30分以上かけてようやく布団から出る

7時30分:家を出る。各駅に乗ると始業ギリギリになってしまうので、激混みの急行で都内のオフィスへ

8時30分:会社着。9時の朝礼前にメールチェックなどを済ませる

9時:始業。

12時:忙しくて昼休みが取れず

14時:外出先でマックを10分で食べる。帰社して仕事再開

23時:会社を出る。

0時:帰宅。残り物やコンビニ弁当をつまむ

1時30分:風呂に入って就寝。「ああ、今日は6時間も寝られて幸せだ!」

こんな働き方を認めておいて、何が「女性の輝く社会」だ。
男女問わず、輝くどころか人間らしい生活できんわ。

こんな働き方をしていたら、家事・育児はどちらか一方(十中八九女性)が100%負担することになります。
専業主婦でいられるならまだしも、そこまで経済的余裕もない。だから共働きを選び、男女ともに疲弊してしまう。
そんなことをつゆほども想像せず「さあ女性もバリバリ働いて輝き、税金や社会保険料を払って社会に貢献してください! これがキラキラな新しい生き方です! あ、希望出生率は1.8なんでそこんとこも忘れずにヨロシク。保育園ないけど共働きしようね」と喧伝するバカさ加減。怒りを通り越して呆れます。

結局、「長く働ければ経済成長できる」という過去の成功体験から抜けられていないんでしょう。「何時間まで残業できるか?」を決めるのに知恵を絞るのに、「どうすれば残業を減らせるか?」という発想は出てこないんですから。
そもそも、月100時間も60時間も残業しないと回らない会社なんて、人員配置や仕事の仕組みに問題がある可能性が大。そんなところ、潰れてしまえばいい。

かかりつけの歯科医師に聞いたのですが、ある国では社会保険制度が破たんしたのをきっかけに、多くの歯科医院が閉鎖に追い込まれたそうです。でもその後、腕のいい歯科医師だけが残ったとか。
患者は一時的に困ったものの、優秀な歯科医師に診てもらうことができるようになり、結果オーライです。

日本の働き方も、一度根本から破壊しないと何も変わらないのではないでしょうか。

来月から夫の仕事の都合でドイツにしばらく滞在する予定です。
ドイツは効率的な働き方で有名な国。彼らの働き方や考え方を直接学んできたいと思います。

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